質問:3DCADから乗り換える場合

今現在はJWCADと3DCAD(頂いた質問では福井コンピュータのアーキトレンドZでした)を使っています。

仕事としては、小規模ビル・マンション・木造住宅・建売住宅・リフォームなどをやっています。

これからオートキャド(AutoCAD)に乗り換えるとしたら、通常のオートキャド(AutoCAD)とLTのどちらが良いのでしょうか。

■回答■

うーん…これは難しい質問です。

業務から考えても、3D系のCADと汎用CADの両方を使いこなしておられるようなので、私からは理想的な状況に見えるんですが。

私の場合、アーキトレンドZの前のバージョンを使ったことがあります。確かアーキトレンド21だったと記憶してます。

その時の感想は、「自動作図が楽だけど、自動で作図出来ない部分の修正が結構大変」というものでした。
一般住宅とかでお施主さんにプランを見せた際に、そこからすぐにパースを見せることが出来る。

アーキトレンドの強みはこの辺にあるんだろうなと感じ、使い方によっては便利だろうなとは思ったことを覚えてます。

ただし、対象が木造をメインにしている感じだったので、RC・S・SRCばかりの私には使いこなす機会がありませんでした。

今のアーキトレンドZがどれくらい進歩しているのかが分かりませんが、質問を頂いた方の状況からいくつかのパターンを考えてみました。

■JWCADの替わりにオートキャド(AutoCAD)を使う場合
この場合はオートキャド(AutoCAD)LTで全く問題ないです。

操作感がJWとはかなり違うと感じるかも知れませんが、JW以外のCADも使われている方なので、それほど問題はないと思います。

ちなみに、私はJWCADからオートキャド(AutoCAD)に乗り換えた人を何人も見てきました。

そしてそのほとんどが「JWCADの方が使いやすい」と言っていた、ということをここでお伝えしておきます。
私は特にそれを感じないのですが…

どちらにしても、モデル空間とペーパー空間という概念がJWCADにない以上、私はオートキャド(AutoCAD)が良いと思ってます。

■アーキトレンドZの替わりにオートキャド(AutoCAD)を使う場合
この場合が一番難しいです。

アーキトレンドZをどのように使っていたのかにもよりますが、3D関連の機能を使う場合、LTでは力不足です。

でもそれがそのまま「だからレギュラー版をオススメします」という話にならないのが難しいところ。

オートキャド(AutoCAD)を販売しているAutodesk社からは、3Dに特化した「Revit」と呼ばれるソフトがありますから。

レギュラー版もRevitも高額なソフトである為、ここで簡単に「こちらの方がオススメ」などと言えない、というのが正直な気持ちです。

質問にありましたが、線を「壁」「柱」「サッシ」として認識させるという機能は、LTには完全にないものです。

レギュラー版のオートキャド(AutoCAD)であっても、基本的な考え方は同じです。
そうした使い方ならば「Revit」の方が強いような気がします。

サッシュとか柱とかを部品として入力していき、それがそのまま3Dデータとして生きていくのが「Revit」です。

ただ、私自身は「Revit」を使っておらず、会社で使っている人のプレゼンなどを見てそう感じただけなので、これ以上強く推せない部分があるんですよね…

ちょっと中途半端な感じですけど、オートキャド(AutoCAD)への乗り換えについての私の考えはこんな感じになります。

ただし。

どのCADを選ぶにしても、高額なソフトなのでまずは無料体験版を取り寄せてみて、自分である程度操作してみることをオススメします。

私としては「現状のままでいく」という選択肢もあると思いますよ。