質問:Z座標が異なる為フィレットできない

オートキャド(AutoCAD)2005を使っていますが、ある2本の線をFILLET(フィレット)しようとすると、「これらの線は同一平面上にありません」と表示されてしまいます。

それぞれのオブジェクトを調べてみると、やはりお互いに違うZ座標上に存在している為、一見同一平面上にあるように見えてもフィレットできない理由が分かりました。

そうして調べていくと、図面上にあるオブジェクトのZ座標が4種類くらいのレベルに分かれていることが分かりました。

原因はよく分かりませんが、これらの図面を同一平面上に戻す方法はないものでしょうか。

1つずつオブジェクトの座標を「0」に設定していく方法は、2、3個のオブジェクトの場合には良いのですが、たくさんあると時間がかかってしまうので困っています。

■回答■

通常オートキャド(AutoCAD)では、特に何の設定もしていない場合Z座標は0になっています。
当然そのまま作図を続けると、作図したオブジェクトはそのままZ=0の平面上に作図されていきます。

ところが、何かの拍子にZ座標が設定されてしまったデータというのが稀に存在します。こうした図面データをコピーしてきた場合には、コピー先の図面もZ座標のある図面に「汚染」されてしまいます。

一度その図面にコピーしてきたオブジェクトは、移動の際の基準点などでクリックをしていくこともありますので、徐々にZ=0以外のオブジェクトが増えていってしまいます。

この状態を元に戻す為には、頂いた質問にもありますが、ひとつずつオブジェクトのZ座標を0に戻していく方法が考えられます。

ただ、これは非常に手間のかかる方法でもありますので、できればこうした地道な作業はオートキャド(AutoCAD)に任せたいものです。

そこでお勧めしたいのが、AcadRemoconというフリーソフトです。

これはフリーソフトですが、非常に便利なツールです。作者のKjuFACTORY様に感謝しつつ、ありがたく使わせて頂きましょう。

http://www.kjufactory.com/

上記トップページから「AcadRemocon」をクリックし、その先にあるページから「サンプルプログラムのページ」をクリックすると、色々な便利コマンドが揃っています。

その中に「オブジェクトフラット化」というコマンドがありますので、その機能を使って、全てのオブジェクトのZ座標を「0」にしてしまいましょう。

ちなみに同サイト内で紹介されている「ACADBOOSTER」は、有料のソフトではありますが、非常にお勧めのソフトです。

体験版もありますので、ぜひ一度試してみることをお勧めします。私はもうこのソフトなしではオートキャド(AutoCAD)の操作をしたくありません。

ちなみに、Z座標が「0」ではなくなってしまう原因としては、やはり別の図面データをそのままコピーしてくることが一番多いです。

でも同じように、トイレや洗面などの製品データをダウンロードする場合も要注意です。
中には高さ情報を含んでいるデータもありますから。これは私がつい最近体験したことでもあります。

その状態を直すのにも、やはり「オブジェクトフラット化」の機能を利用させてもらいました。
やってみて頂ければわかりますが、操作は非常に簡単ですので、ぜひ試して見ることをお勧めします。